2013年6月12日水曜日

好き好んでインドネシアへ来た訳ではない方々へ

昨日、友人と話をしていて気づいたことがある。私のこのブログを読んでいる方々は、ある程度、日本とインドネシアとの関係について、それをどのようにしていったらよいか、考えている人であろう。しかし、今、日本からインドネシアにやって来る方々のなかには、自らのことで頭がいっぱいで、インドネシアのことを考える余裕のない方々もかなりいるのではないか。

好き好んでインドネシアに来た訳ではない、会社の方針で仕方なく来た、という方も少なくないと聞いた。多少言葉は悪いが、「来てやったんだ」という気持ちでインドネシアにおられる方もいるだろう。そして、彼らに対しても、「業績を上げよ」というプレッシャーが日本から矢のように飛んでくる。心静かでいられるわけもなく、イライラせざるを得ないことだろう。

そんな方々は、自分より下のもの、弱いものに対して強い態度を示すことによって、自分の不安定な心持ちやストレスを発散させなければ、やっていけないかのような気持ちに陥る。日系企業であれば、インドネシア人スタッフに対して居丈高に振る舞ったり、見下したりするような場面もあるかもしれない。

インドネシア人スタッフは、表面上はそれに従うかのように振る舞う。「どうしてこの日本人は怒りっぽいのだろう」と疑問に思いつつ。でも、実は内心では、居丈高に振る舞ったり見下したりする日本人を「残念な人」とシニカルに見ている。積極的に彼へ協力はしないが、何らかの危害を加えない限りは、それなりにお付き合いはする。このような表向きと裏の異なる状態がずっと続き、インドネシア人スタッフは、会社への貢献よりも給料を上げてくれることのみを求める方向へ動いていく。いつか爆発しそうな状況を保ちながら。

こうした日本人に、「もっとインドネシアのことを学んだほうがいい」と言っても、なかなか聞き入れられない。ここは他所の国で、日本ではないという基本認識はあっても、「日本」から出られない。「日本」を何とか維持しようとして、居丈高に振る舞ったり見下したりしながら、インドネシア人の日本人への信頼感や尊敬を失わせていく。

そんなことを、友人と話しながら思った。でも、本当にそんな日本人がインドネシアにたくさんいるのだろうか。にわかには信じられないが、日本企業の進出が増えれば増えるほど、そうした日本人が増えてくるということは想像できる。インドネシアについての事前準備なしに来てしまうケースもあるだろうからである。

そうした方々は、おそらく、私のこの拙いブログを読んでいただくことはないのかもしれないし、私の講演やワークショップやニュースレターにも関心を持っていただけないことだろう。いくらこちらから発信しても、そこにはなかなか届かない。こちらの届かないところで、そんな動きが増殖していないことを祈るばかりである。

でも、今からでもかまわないので、もしも、インドネシアのことをもっと知りたい、彼らの本音を知りたい、と思うことがあったら、いつでもいいので、私までコンタクトしてきて欲しい。時間の許す限り、そうした方のところへ飛んでいこうと思う。

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